今話題のヤングケアラーとは?

ヤングケアラーという言葉をご存知でしょうか?病気や障害を持った親のケアをする18歳未満の子どもを指し、近年大きな社会問題になっています。学校に通いながら家事、介護、家族の感情面のサポートを担う必要があり、「家族思いの子ども」という表現だけでは片付けられません。

こうしたヤングケアラーの数は、全国的に見ても増加しています。その実態とヤングケアラーが生まれてしまう背景、課題について考えていきましょう。

ヤングケアラーの実態について

ヤングケアラーが担っている「家族のケア」とは、「家事の一部を手伝う」といった意味合いではありません。障害や病気のある家族の介護に加え、あらゆる家事、兄弟姉妹の世話などを一手に引き受けています。ヤングケアラーは18歳未満の子どもたちを指す言葉。つまり多くが学校に通いながら、毎日これらのケアをこなしています。

彼らの存在が社会問題として取り沙汰されるようになったのは、2015年頃です。新潟県南魚沼市をはじめ、全国の小中学校や特別支援学校にてアンケート調査を行ったところ、ヤングケアラーの存在が明るみに出ました。その数は年々増加傾向にありますが、プライバシーの問題から教師なども個人の事情には踏み込めていないのが現状です。

介護・家事の負担が大きく睡眠不足になったり、家族の体調が芳しくないために学校を休みがちになったり、また周囲からの理解を得られずにヤングケアラーが社会から孤立してしまう事態も起きています。

ヤングケアラーになる原因

ヤングケアラーが生まれてしまう背景には、まず介護を担う人手が家族内にないことが挙げられます。三世代同居率の低下、専業主婦世帯の減少、ひとり親家庭の増加などから、以前に比べて家族の形は縮小の一途を辿ってきました。このため家庭内にケアを担うことのできる大人がおらず、必然的に子どもが引き受ける結果になっています。

また保護者が働けない状況だと、どうしても経済的な厳しさを抱えることになるでしょう。施設への入居、入院といった選択がしにくいこともヤングケアラーを生む原因に考えられます。未成年であることから行政の動きも鈍く、十分なサポート体制はいまだ構築されていません。

ヤングケアラーの課題

学校の授業について行けなくなる

自宅では家族の介護や家事に多くの時間をとられ、勉強に集中することはなかなか困難です。家庭での負担によって睡眠不足に陥りかねないほか、家族の体調次第では学校を休む必要も出てくるでしょう。その結果、授業の内容について行けず、成績不振となる可能性があります。

子ども社会からの孤立

放課後や休みの日に友人と交流ができないために、子ども社会からの孤立が考えられます。同年代との接触は学校のみになり、コミュニケーション不足に悩まされることもあるでしょう。クラスに馴染めず、自然と教育の場から足が遠のいてしまうケースもあります。

社会的制度を受けられない

日本には介護・看護に関する社会保障がありますが、介護者が子どもであるが故に制度を理解しきれず、適切な保障を受けられない場合があります。申請方法を含め知識がないために、本来なら担保される水準以下の生活を強いられるかもしれません。

子どもの将来に経済的影響を与える

ヤングケアラーは介護や家事の忙しさから、学業に集中しにくいと上述しました。すると中学校・高校卒業時に就職をしようにも選択肢が狭まり、思うように収入を得られない可能性もあります。またケア生活の負担から心身のバランスを崩し、将来に対して希望を持てなくなってしまう無気力状態も懸念されるでしょう。

まとめ

ヤングケアラーという言葉の認知度はまだまだ高くありません。しかし今後、社会問題のひとつとしてより大きく取り上げられることになるでしょう。ヤングケアラーに必要なのは、介護や家事を取り上げることではなく、彼らの年齢にふさわしくない過剰なケアのサポート・フォロー体制を整えること。ヤングケアラーたちの将来を閉ざさないためにも、早急に社会的な支援が求められます。

サイト監修:フェローホームズ 森山善弘理事長
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立川に根付いた介護事業を行うフェローホームズ

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